死神

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  1990年春―― ここはどこだ……?? 散歩に出たはずの俺は見たこともない建物の中にいた ゛手術中゛のランプだけが何だか薄暗く静かな廊下を照らす どうやら病院のようだ タッタッタッタッ 走るように近づいてくる足音 それは友人のものだった 「貴仁!!」 どうしたんだ!?こんなところに!! 確かに声を出したつもりだった だが貴仁からの返事は無い 手術室の前に立っていた貴仁は小さく呟いた 「くそ…っ……満…」  
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