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「なりたいって言ったらロトでも買うのか?」
ま、買ったところで当たるわけがない。
夢見る為に現実の資産を削るなんてどうかしてる。
「いや、神司は天宮の爺の事は知っているよな?」
知っているも何も親戚だし、爺つか叔父にあたるわけだが。
まぁ父が天宮を嫌うが故の発言か。
「んで?」
「まぁ色々あってお前を後継ぎにしたいらしい。」
一瞬意識が天国にドライブしかけたが何とかブレーキをかけた。
「ちょ、まてよ…色々って何だよ色々って。」
キムタク風に言ってみる。
意味はない。
「アイツの奥さんが不妊症でな、毎晩アイツ頑張ってるけど息子どころか娘もできないわけ。」
これは笑うべきか、黙って聞くべきか。
微妙に挟まった言葉が神司を悩ませた。
「で、だ…お前は子供の頃から可愛がっていたから是非とも後継ぎにならないか?と。」
是が非でも…と心の中で叫んだ。
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