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放課後、私は秀に言われた通り三角公園へと向かった。
三角公園に着いたのは、私の方が遅かったみたい。
まぁ、日直の仕事があったから仕方ないんだけど。
滑り台の上に、秀は膝を抱えていた。
超不釣り合いなんですけどっ!
「秀、お待たせっ!…ぷっ。」
私は、その不釣り合いさに、笑いを堪えれず、思わず吹き出してしまった。
「待ったし、いきなり人の事見て笑ってるし。」
「だって、秀…滑り台似合わないんだもん。」
「あぁ、それで笑ってたのか。」
「うん。…帰らないの?どこか寄ってく?」
「…帰るか。今そっち行く。」
そう言って秀は、滑り台を滑って下りた。
「壱羽…」
「な、なに?」
秀の表情が、あまりにも強張っていて、あまりにも目が真剣で、緊張した面持ちだから、こっちまで緊張してしまう。
「なに?秀…」
私はそう言って、滑り台に座り込む秀に寄り添った。
「…壱羽、好きだ。俺と友達以上にならない?」
私の手をとって、秀ははっきりとそう言った。
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