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「壱羽、人の顔見てぼーっとしない!行くよっ!」
「は、はいっ!沙羅姉が綺麗過ぎるから見とれちゃうんだって。」
「馬鹿ばっか言ってないで、早く後ろ乗りな。」
「はーい。」
そう返事して、私は沙羅姉の自転車の荷台にまたがった。
そして自転車は心地好い春風と共に進み出す。私の希望へと向かって…基!絶望かも…苦笑
「壱羽を自転車に乗せるの、いつぶりだろ?」
「そういえば、すごく久しぶりな気が…最近、沙羅姉はカッコイイ彼氏さんの自転車の後ろに乗ってばっかだもんね。私のことほったらかしでさ。」
「あはは。壱羽やきもち?」
「別にぃ。」
そう言って私は顔を膨らませた。
「壱羽だって高校入学したらそんなこと言ってられなくなるよ。…壱羽にはすぐ彼氏できちゃうんだろうな。」
「え、え?」
沙羅姉の言葉に顔が赤くなっていくのが、自分でも分かる。
「何照れてんの。」
「照れてないっ!私は、沙羅姉フォーエバーっ!!」
「あはは。壱羽のバーカっ!…ほら、学校に着いたよ。」
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