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「沙羅姉、足震えてきた。」
高校に着いた私といえば、こんな感じ。
確か、受験の時もこんな感じ。
大事な場面ではいつもこんな感じ。
ぐずる私を見て、沙羅姉は、
「ほら壱羽、早く行っておいでっ!一緒に行く?」
と、声をかけてくれた。
「だ、大丈夫!一人で行く!あぁ、でも、足が動かない…。」
「壱羽、ほら勇気出してっ!受かったらお祝いに、ナナカフェのパフェ!落ちたら残念ってことで、ナナカフェのパフェ!これでどーだっ?」
そう言って、沙羅姉は笑った。
沙羅姉、どっちみちナナカフェのパフェをご馳走してくれるってことだよね?本当、沙羅姉大好き!!
私は、沙羅姉のパフェ発言により、心を決めた。
「沙羅姉!」
「はい?」
「行ってきますっ!」
「はい、行ってらっしゃい!」
そして、私はこれからの高校三年間の人生が決まる、掲示板へと向かって歩き出す。
掲示板に行く途中、笑顔で帰って行く子、泣いて帰って行く子、なんともいえない表情の子達とすれ違った。
私の受験番号は18番。語呂合わせで18はいちは!多分、ラッキーナンバー!
どうか、どうか受かってますようにっ…
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