ミックと私

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そんな食欲旺盛なミックはとっても優しい猫でした 私が小学2年生の時に家庭崩壊してお母さんが家を出て行ったんです 1つ下で1年生の弟は毎日毎日泣きわめいてました お母さんは毎日父がいない時間帯にご飯を作りに来ていました その度に弟は泣きました お母さんが家に戻ってきても弟の甘えん坊、泣き虫のせいで皆が喧嘩 《私だってまだ2年生》 そんな気持ちはもちろんあったけど、それを伝える事も泣く事さえも出来ませんでした そのうち弟は精神状態が不安定になり、家族関係もますます不安定 そんな中、もちろん私は誰にも自分の気持ちを伝える事が出来ません しかしミックは違いました 他の猫達と違ってミックの事をお姉ちゃんだと思っていた私はトイレにミックを連れて行き、声を押し殺して泣いていました 普段なら嫌がるミックも、私が泣いていると膝の上で大人しくしていました 私のあごに頭をこすりつけてゴロゴロと喉を鳴らしていました それを聞くと安心出来たんです あの時ミックがいなかったら今の私はありません 両親は離婚したけど今は皆仲良しです 優しいミックに感謝の気持ちでいっぱい!
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