14人が本棚に入れています
本棚に追加
「――――ッ!?」
がばっ、と顔を上げる。
それと同時にしたからジャリ、と砂の音がした。
「・・・え、ここ、どこ?」
えーっと、私は確か
家の階段から落っこちたはずで
そんでもって・・・
「えっ?何で?」
何でこんな、某江戸村のような所で倒れているんですかね
あっ、そうか!!
夢だなこれは!
じゃないとツジツマあわないしね!
ヘラヘラ、背中に冷たいモノが流れるのを無視しながら頬をつねってみた。
「いっ」
痛い。
あれ、夢ってそんなの感じるんだっけ
あり?
「・・・まじで現実?え、じゃあなんでこんな所に?」
ハタから見ればかなり危ない人に見える程の独り言を呟きながら、私は体を起こした。
「うっわ、砂だらけ・・・」
ワンピースについた砂を叩いて落とす。
少し汚れたものの、洗えば落ちるレベルだ。
「・・・あ、相棒!!」
よく見れば足下に相棒(裏の私という意味ではない)の薬箱が鎮座していた。
「仕方ない、ここはどこか聞いてみるか・・・って、そもそも人いるの?ここ」
真っ暗闇でよく見えない。
おまけに月すら出ていない闇夜の中を、私は相棒(裏の私という意味ではない)を抱えて歩き出した。
最初のコメントを投稿しよう!