─真実─

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珊瑚はゆっくり弥勒に抱き抱えられ、雲母にもたれた。 「ひどい傷だ─…一体誰にやられたんだ?」 「───…」 珊瑚は今まであった事を話した。 「そう…か。やはりはじめから仕組まれていたのか」 「蓮華の狙いは…かごめちゃんだ。かごめちゃんが危ないっ─うっ!!!」 「珊瑚!!」 少し動いただけで、身体中に激痛が走る。 「その身体では無理だ!それに、今犬夜叉が向かっている。我々は子供達を探さねば」 「子供達…なら法師さまがくれた、札で守られてるから大丈夫だと思う」 「そうか…」 弥勒は胸を撫で下ろした。 「…法師さま…私…」 珊瑚は安心したのか、瞳から涙が溢れていた。 「珊瑚…」 弥勒は珊瑚を優しく抱きしめた。そして、珊瑚を雲母に乗せると子供達がいる所へ向かって行った。 「(……蓮華のやつ…仕方ない…わしがやる)」 七宝に乗り移っていた奴は、静かに七宝の身体から出ていった。 「(…あとすこしで……ククク)」 ──… 「かごめぇ!!!」 犬夜叉は村中を走り回った。 「かご…!!おいっ」 「……犬夜叉か?」 「楓ばばあにりん!!今出してやる」 途中、楓とりんが木くずの間に挟まっているのを見つけた。犬夜叉は直ぐに2人を救出した。 「…いかんっりんも大ケガしておる!」 「楓ばばあ後は任せる、かごめ…どこにいるか分かるか!?」 「そう遠くへは行っておらんだろう、しかし急ぐのだ犬夜叉!!かごめの命が危ない」 「!!!わかった!りんを頼むぞ」 そう言うと犬夜叉は鼻を使い、かごめの匂いを探した。
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