491人が本棚に入れています
本棚に追加
/83ページ
珊瑚はゆっくり弥勒に抱き抱えられ、雲母にもたれた。
「ひどい傷だ─…一体誰にやられたんだ?」
「───…」
珊瑚は今まであった事を話した。
「そう…か。やはりはじめから仕組まれていたのか」
「蓮華の狙いは…かごめちゃんだ。かごめちゃんが危ないっ─うっ!!!」
「珊瑚!!」
少し動いただけで、身体中に激痛が走る。
「その身体では無理だ!それに、今犬夜叉が向かっている。我々は子供達を探さねば」
「子供達…なら法師さまがくれた、札で守られてるから大丈夫だと思う」
「そうか…」
弥勒は胸を撫で下ろした。
「…法師さま…私…」
珊瑚は安心したのか、瞳から涙が溢れていた。
「珊瑚…」
弥勒は珊瑚を優しく抱きしめた。そして、珊瑚を雲母に乗せると子供達がいる所へ向かって行った。
「(……蓮華のやつ…仕方ない…わしがやる)」
七宝に乗り移っていた奴は、静かに七宝の身体から出ていった。
「(…あとすこしで……ククク)」
──…
「かごめぇ!!!」
犬夜叉は村中を走り回った。
「かご…!!おいっ」
「……犬夜叉か?」
「楓ばばあにりん!!今出してやる」
途中、楓とりんが木くずの間に挟まっているのを見つけた。犬夜叉は直ぐに2人を救出した。
「…いかんっりんも大ケガしておる!」
「楓ばばあ後は任せる、かごめ…どこにいるか分かるか!?」
「そう遠くへは行っておらんだろう、しかし急ぐのだ犬夜叉!!かごめの命が危ない」
「!!!わかった!りんを頼むぞ」
そう言うと犬夜叉は鼻を使い、かごめの匂いを探した。
最初のコメントを投稿しよう!