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「‥本当、気の毒やわ…」
亮が私の前からいなくなった。
今日はお葬式だった。
お葬式が終わった後
私は亮ちゃんの実家にお邪魔させてもらった。
「真奈ちゃん…今までホンマにありがとうね…。きっと亮も喜んでるわ‥。真奈ちゃんは‥亮の分まで他の人と幸せになって…」
目を赤く腫らした亮のお母さんがそんなこと言うもんだから
また涙が出そうになった。
コンコン‥
虚しい音が響いた。
ドアを開いたと同時に
私の大好きな亮の匂いがした。
ここで
いろんなことを話したね。
愛を囁き合ったね。
ひとつになったね。
喧嘩も沢山したね。
でも
"「ごめんな‥」"
そう言って私に抱きついてくる亮をとても愛しいと思ったんだよ。
最初に目についたのは
亮が病院で使っていた物が詰まったダンボール箱。
1番最近まで亮が使ってた物が詰まっている。
ダンボールの中には
亮が病院で着ていたパジャマや
よく2人で撮った写真などが沢山入れられていた。
ガサ‥
その中で私は
1つ
見覚えのないノートを見つけた。
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