black・忠義

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「ねぇたっちょん、寝てたの??」 「まぁね。だってまだ9時やし、眠いし」 「そっかぁ。じゃあ一緒に寝よっか」 「はぁ?もー冗談やめて。てか何しに来たん」 僕も一応 こうやって拒むんやで? そりゃあ莉子ちゃんのこと 気になってないって言ったら嘘になる。 でも横山くんとの関係だって壊したくない。 やのに何でかいつも 莉子ちゃんにうまいこと丸めこまれるんや。 「何しにって…たっちょんに会いに来たんだよ、会いたかったから!」 そう言って僕に抱きつく。 「ちょ、莉子ちゃんやめて。横山くんがおるやろ」 「何よ今さら~。たっちょんだって嬉しいくせにぃ」 そう言い笑いながらひじで僕をつつく。 ダメだとわかってても そんな無邪気な莉子ちゃんを 可愛いと 愛しいと思ってしまう僕がいる。 「もういい加減に…」 「たっちょん、エッチしよ?」 「なっ…」 「莉子、たっちょんとするエッチ大好きなの。だからお願い、ね?」 お前は誰の彼氏やねん。 そう言ってしまいたくなる。 莉子ちゃんは いったいどんな気持ちでそんなこと言うんやろう。 僕がどんなけ苦しいか 知ってる? 僕がどんなけきみにドキドキしてるか… 知ってる…? そんなこと知ってか知らずか上目遣いに僕を見てくる。 やっぱり僕も男やから 理性がコントロールできなくなって いつしか莉子ちゃんを抱きしめていた。 きつく。 逃げられないようにぎゅっと。
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