black・忠義

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「んふ、たっちょんあったかーい」 すると莉子ちゃんも僕の背中に手を回した。 「莉子ちゃん…切ないわ。…苦しい…」 「たっちょん…?」 いつまでこんなこと続けるんや。 でも 決して僕から莉子ちゃんを突き放すなんてできない。 何だかんだで 莉子ちゃんに惹かれてる自分がいた。 「ホンマ、莉子ちゃんて何者?」 「たっちょん、好きだよ。愛してる」 そう言ってキスしてくるもんやから ついに僕もたまらなくなって 莉子ちゃんをベッドに押し倒した。 また 結局丸めこまれちゃうねんよな。 「きっと今日は、いつもより激しいで?」 そんな僕の言葉にも 「あは、たっちょんのエッチぃー」 なんて小悪魔みたいに笑う。 「…立てなくしたる」 そう言って僕は 莉子ちゃんの胸に顔を埋めた。 莉子ちゃんにとって… 僕は何? 浮気相手? ただの遊び? 暇なときに使える男? マイナスの考えはこんなにも思い浮かぶのに 僕を想ってくれてるんじゃないかなんて そんなことは1つも思い浮かばない。 てかそんなこと考える資格は僕にはないか。 「たっちょんっ…あっ…もうダメっ―」 「っ…はよっ‥イケや‥っ」 胸が苦しい。 頭が真っ白になる。 そして 僕達は果てた。
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