Love is

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    勢いで渡してしまった首飾り。あの『ありがとう』がどれだけ嬉しかったかなんて、お前は知らない。 ――お前のこと馬鹿らしくなるくらい好きなんて、お前は知らない。 手の平の上の簪を見つめる。結局こっちは渡せなかった。 俺がお前に買ったもの。 いつか渡せる時がきたら……それはきっと想いを伝えられた時なのだろう。 もしお前が受け入れてくれたなら、その髪にこれを挿したいな。 きっとその黒髪に桜色は栄える。 「好きだよ」なんて言える日がくるのかな。 その時、お前が笑顔だといいな。 握った簪がしゃんっ…と音をたてた。 深く、深く、深呼吸 (好き、って気持ちで) (溺れてしまいそう) 悠-お前-っていう酸素がないと泳げないよ。この『恋』っていう海は。 Love is blind. (君に溺れてるだけ) #Nextあとがき
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