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「一宮さんと知秋くんが一緒に来たとき、一宮さんファンの部員と知秋くん目当てで見学に来てる女の子達が、かなりビックリしてたよ!」
雅はニヤニヤ笑いながら、からかい口調で言った。
「えっ、そうなんですか!?って、私にファンがいるなんて聞いたこともないです…」
美歌は慌てて言った。
「そりゃそうでしょ、普通科の子達が勝手に騒いでるんだもの。特進科に伝わるワケないよ?」
雅はケラケラと笑いながら言った。
「でも、知秋くんが女の子に人気があるのは分かります。すごく優しい人ですし…」
美歌は、練習している知秋を見ながら言った。
「…一宮さんは、もしかして知秋くんのこと気になってるの?」
「えっ?!そ、そんなんじゃないですよ!いきなりなんですか?」
「今、知秋くんをとっても優しい目で見てたから?」
美歌は、全くそんなことを意識していなかった。ただ、知秋のサッカーしてる姿が活き活きとしていて輝いていた。その姿をずっと見ていたい…と感じていた。
美歌はまだ生まれたばかりの温かい気持に、気付かずにいた…
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