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「父さま、母さま待ってください!!」
幼い美歌は、必死に両親の後ろ姿を追った。
しかし、両親は歩みを止めなかった。そして、声だけ聞こえた。
「美歌、お前は私達の期待を裏切るなよ…だが、今のお前はまだまだ私達の望むところには届いていない。」
幼い美歌にとって、この言葉は心の深いところに傷を負わせた。
「頑張りますから!!頑張りますからおいていかないで。お願いだからっ!!」
美歌は泣きながら叫んだ。
はっと目が覚めた。
幼い頃に言われた父の言葉は、今でも美歌を苦しめていた。
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