月明かりに照らされて

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    「そいじゃぁ、コレで終わりだぁッ!!」 氷鬼を回し、柄の部分にまで伸びている刃も光だしそして。 「いけぇーッ!!」 思いっきり氷鬼を振り回し、氷鬼の刃から発生した一番巨大な氷の刃が眼魔を一刀両断し、眼魔の心臓を狼虎から放たれた風伐神が捉え、跡形もなく消し去った。 心臓が消滅したことにより、眼魔の身体は完全に崩壊していき、その肉は大地へと還っていく。 「おぉーっし、片付いたな。劾んとこ帰ろうぜ、凜ちゃん」 変化を解いて凜に再び近づいていく。まだ彼女が怒っているのを忘れて。 「…私から5歩以上離れて下さい、変態命さん?」 ニコニコしながら言うも、やはり殺気だけは放っている。 「いや、あのーだから…ですね。あれは不可抗力でして。まさか凜ちゃんがいるとは思いもしなかったわけでして。…って、凜ちゃん?」 「とりあえず、狼虎の一撃を受けて下さい」 しっかりと狙いを命に定め、銃口を向ける。既に銃口からは光が溢れており、引き金を引けば、いつでも撃てるようになっていた。    
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