生業

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巫女鈴の音に合わせて澪華さんは経を唱え始め榊を振り、それを復唱するように遥香ちゃんも鈴を鳴らしながら唱え出す。 俺はというと、見ての通り身の回りの世話や準備という雑用係。 「……………うっ…!」 経が長々と続くと、さっきまで静かに寝ていた少年の表情が急に苦しそうに歪みだした。 「よしお!よしおぉお!!」 「わわ、落ち着いてください奥さん!」 流石に苦しみ始める我が子に耐えられないのか、澪華さんのところに駆け寄ろうとする彼女を慌てて抑える。 「落ち着いてください。ちゃんとお祓いしないとあの子に憑いている霊は出て行きません。今は辛いでしょうけどもっと辛いのはあの子です。悪霊が出て行く事を一緒に祈りましょう」 我ながら良い事言った気がする。 奥さんも理解してくれたらしく、再びよしお君を静かに見守る。
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