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濃い霧が立ち込める道路に、一つのトラックが走っていた。
まだ昼にも関わらず、霧のせいで視界は殆ど覆われいる。
「……全く、困った霧だな」
トラックを運転している男性が呟けば、助手席に座っている相手もまた、そうだなと返事を返した。
「そういや知っているか?」
すると、助手席の男が暇を潰すように運転している男にある話題を持ち出してきた。
「なんだぁ?」
「ここの道路って呪われているらしいぜ」
「よせよ。俺、そういう話し苦手なんだ」
とても嫌そうに顔をしかめる相手を見て、これは好機とばかりに、助手席の男の悪戯心は芽生え、更に話しを続ける。
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