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君のための花
それは小さく揺れていた
無意識に摘んだ手
君に贈りたかった
儚くて弱々しい
一生懸命に咲いた花
そんな風になりたい
君の前だけでも
願うばかりの日々に
縛られているけど
喜んでくれるかい?
温かい日の光で育ち
強い光を放ってた
怖い毎日が続く
日は早く沈んで
暗闇にただ怯えてた
太陽で星は煌く
その明かりは
心を安らいだ
眠る君の顔は穏やかで
頬に口づけてみたり
照れてしまうけど
やっぱり好きなんだ
もっと側にいたい
いつまでも想う
あの日誓いあった二人
小指同士の会話
大きな想いの欠片
今も忘れない
目を覚ます君が言う
「今までありがとう」
そんなこと言うなよ
溢れ出す涙……
どこにいるんだよ
魂はまだ消えてない
鳴り止まぬ電子音
遠く遠く離れても
頭で木霊する
もう会えない
逢うこともないんだね
ただの別れなら良かった
嫌いになれたら良かった
それも辛いけど
だけど……
後悔はないよ
最期まで一緒にいれたから
……嘘だけど
強がってもいいだろ?
君はもういないから
君の温もりを
感じることはもうないから
でも覚えてる
胸の奥の奥
君との全て
ずっと忘れない……
飾っていた花は
もう枯れていた……
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