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「でも、やっぱり『普通』過ぎるね。あぁ気味が悪い」
『普通』の良さがわからない奴が、ほざくな。
「いつでも『普通』がいいとは限らないよ。例えば、死体がある家で『普通』に暮らしてたとしたら、『普通じゃない』よね。時には『普通じゃない』ことが『普通』なこともあるんだよ」
此処自体が狂っているわけじゃない。狂っているのは此処にいる『人』。
「『朱に混じれば朱に染まる』だよ。それに、此処自体が狂ってるんだ」
どちらにしろ、あの人は『普通』だ。
「ふーん…ま、いいや。どちらにしろ」
『気をつけてね』
「あ、おかえんなさい」
「楽楽~!」
「やけに早かったやないか。用事は済んだんか?」
「おぉ、すまんかったのぅ。寝寝、上に乗らんの。重いじゃろ」
「で、どうやったん?」
「完全にあいつの監視下ぜよ。盗聴機壊したら付いて来よった」
「ふーん…じゃあ、彼は?」
「『別』ぜよ。あいつが『麻痺』させとるらしい」
「『麻痺』取ったんやろ?」
「軽い『麻酔』ぜよ。想像以上に効いたけどの」
「やっぱり、早めにあいつは始末した方が良さそうだね」
「早急に…と、言いたいところやけど、『黒白』が来とるぜよ」
「『白』はどうにかする」
「問題は『黒』やな」
「まぁ…今は様子見じゃのぅ」
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