夢路

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晴れていた 気がする。 雪は 積もっていた かな。 とにかく その日も 気持ち悪かった。 「あぁ、邪魔しとるで」 「おはよう」 襖を開けたら 『保護者』と『屍族』 別に俺は 邪魔されていない だから 関係ない。 「せや、君、夢助知らんか」 「知るわけ無いよ。さっきまで寝てたからさ」 「…せやな」 「やっぱり探そ見つけたら八つ裂きにして飾ろっか飾らないあいつ結構目がうざいから目だけ潰してあとはそこらへんに棄てとけば生き返るかもしれないしでも生き返ったら目玉回復するのかなだったら徹底的に殺して殺して殺して殺して二度と俺達に会わないようにしたら世界が平和になるかなうんなるなるあだけどあいつはこっちの住民だから世界には関係ないのかなまあ俺が楽になるし多分何人かは感謝してくれるよきっと」 この人は 狂っている 「せやな」 「遊師はあいつ見つけたらどうするの」 「ちょっと用があるんや。その用済ますまでは殺さんといてな」 「んー…いいよ」 きっとあいつは この会話を 知っている 「じゃ、そろそろ帰るわ」 「またね」 きっとあいつは このやり取りを 見ている 「物騒だねぇ。祭囃子君は」 ほら やっぱりいた 俺の 後ろに 「いい機会だから殺されろ」 「やだなぁ。嫌に決まってるだろ?そりゃ俺達は死んでも死んでない屍族だけど、祭囃子君は完全に殺すからさ」 早く 殺してくれないだろうか。 「そうだ。今日、久しぶりに夜光来るから。覚えてる?鴉天狗の『保護者』」 つまり 会っていけと 言うのか 「せっかくだしね。俺も夜光は苦手でさ。一触即発もあり得るし」 お前の努力が 足りないだけだ。 「鴉天狗は眼力だけで人殺しそうな勢いだし…1人は無理なんだよね」 知るか 「どうせ今日も暇なんでしょ?いいじゃん」 知るか 「ちなみに、現姐さんには君は留守番するって言ったから」 死ねばいいのに 死ねばいいのに 「よろしく」 死ねばいいのに あの人に電話をしようとしたら コードが切れていた。 死ねばいいのに 「祭囃子君呼ぶなんて物騒なことしないでよ」 外からの連絡も 届かないが いいんだろうか まあいい 関係ない 「そろそろだと思うから、着替えてきなよ」 なにかの間違いで 死ねばいいのに 「夢助、いるか」 「はいはい、待ってたよ」 入り口に 白い人と黒い人 2人とも 肌は透けるほど白いのに 色が 対照的だ。 「久方ぶりだな」
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