~1日目~

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「……ねぇ」 「ん? なんだ?」  今日のことで……確かめたいことがある。 「……啓太は、私が断ったら、どうするの?」 「……その時にまた考えるさ」 ははっ、と笑って見せる。 「しかも、どうするか決めたはいいが、具体的に“こうする”とか決まっていない……というか、そんなこと考えたこともなかったから、どうすればいいかわからない」 少し自嘲気味の笑い方。 「だが、勘違いはしないでほしいぞ?」 「???」 「俺は“お前がダメだったら次のやつ”なんて軽く考えてるつもりはもっとうない! 俺は真剣だ! それだけは嘘じゃない!」 ……うん。やっぱりだ。 「……ふふっ!」 「なっ……なんか俺は、面白いことを言ったか?」 「ううん。別になんでもない」  やっぱりこいつ、馬鹿なんだ。  それも普通の馬鹿じゃなく、大馬鹿。いい意味の。  さっきだって、お母さんを探すのにほんとに必死で。 「……一週間」 「ん?」 「一週間だけ……啓太に付き合ってあげるよ。そのあと私、お盆で田舎に帰っちゃうから」  だから……ほんの少しだけ、啓太に付き合ってみよう。 ――良くも悪くも、私自身も、自分の何かを変えるために。 .
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