なつこい!~nineteen~

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う~ん……つまりは……。 「……貴方は女の子のためにどうすればいいかを考えて、どうするかを決めたはいいけど……それを実行する“相手がいない”と……そういうこと?」 「うん」 「だから私に恋をして……それを実行したい……と」 「そういうことだ」  うーん、なんだろう。色々と言ってあげたいことはあるけど……。 「あのさぁ、今の話を聞くかぎり、ここが一番重要だと思うんだけど」 「ん? なんだ?」 「……私に貴方が恋できるとは限らないよ?」 「それについては心配いらない! 俺はお前になら恋できると確信している!」 「え? ……なんで?」 「お前は空腹で倒れていた俺に優しく声をかけてくれた。そんな優しいお前に恋できないわけがない! お前は可愛いしな!」 「……!?」  ちょっ!? 普通、出会って2時間程度の相手を普通に『可愛い』とか言う!?  言われ慣れてないから顔が!? 顔が熱いよう!? 「……ん? ちょっと待って」 「今度はどうした?」 「貴方……今『空腹で倒れた』って言ったよね?」 「あぁ。それがどうした?」 「……今は、平気なの?」 「…………」 グギュルルルルル!! 「……しぬ」 「えええっ!? 嘘!? しっかりして!? ほら、さっき買ったパン! これ食べて! 早くっ!?」 ――これが私達の、あまりにおかしすぎる、出会いだった。
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