~1日目~

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「話なんかより先に風呂よ!? さっさと行ってきて!」 「はっ? いやちょっと――」  余談なんか許さない! こんな汚い人と話なんてできないから!  彼に巻き付いた針金をペンチで切ってバスタオル持たせて……、 「そこのキッチン前を左! 入って右側にお風呂があるから! さっさと洗ってきて!」 「あ、あぁ……し、しかしお前――」 「だあぁもう!? 早く行って! 追い出すよ!?」 「わ、わかった! わかったから押さないでくれ!?」  背を押してお風呂前の脱衣所に無理矢理押し込む。よし! とりあえずこれで汚いものは排除! 「あぁあ……失敗したなぁ……」  連れて来るんじゃなかったよ……。  でも……なんか……あの「恋をさせてくれ」って時の目……なんか真剣だったから……つい……。 「……なぁ」 「? 何? 石鹸なかったの?」 「いや……そうじゃないんだが」 「じゃあ何? まさか風呂に文句いうの? 貸してあげたのに」 「いや……そうでもなく……」 「じゃあ何なの?」  扉の奥からする声に少し苛立ちを覚える。  最近の人って文句が多いのかな? それともなんか気に入らないことが――、
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