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グラウンドに入ると、俺を歓迎するように風が背中を押しているような気がした。
「流星!」
アルが叫んだのを聞くと、俺は反射的にアルの方に身体を向ける。
そうすると、アルが何かを投げてくるのが見えたので、それを俺はキャッチした。
俺は自分が捕った物を確認すると、それは少しだけ見覚えのあるグローブだった。
「それを自分の利き腕じゃない方に付けろ。お前は左利きだから右手に付けるんだぞ」
俺はとりあえずそのグローブを右手に装着した。
右手にはずっしりとした重みがあり、手にはしっかりとフィットした。
「じゃあ、軽く投げるからしっかり捕れよ!」
アルはそういうと、素人とは思えない綺麗なフォームで俺に向かってボールを投げた。
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