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3年前に日本で過ごしていた俺の親は色々あって離婚した。 父さんは日本人。 母さんはアメリカ人。 いわゆる俺は日本とアメリカのハーフだ。 俺は離婚した時は母さんに連れられ、アメリカの地に立った。 しかし、母さんは俺の知らぬ所で男を作り、俺には借金の借用書だけ置いて、姿をくらました。 借金総額は8000万円。当時、中学生の俺が返せる訳もなく、借金取りからの取り立てがほぼ毎日のようにやってくる。 そして、遂にヤクザの連中にバレてしまい、金のない俺はヤクザに気を失わされ、とある廃墟に拉致された。 俺が目を覚ますと、俺の目の前にはヤクザが3人にそれを先陣するように、1人の初老がいる。 おそらくはこのヤクザを取り仕切っているボスだろう。 日本からアメリカに来てすぐの俺は、ボスが下っ端に小声で喋っている言葉はほとんどわからなかった。 そして、ボスらしき奴に話し掛けられた奴は俺に近付いてきて、俺が慣れ親しんでいる言語で話し掛けてくる。 「お前、金は持ってないんだよな?」
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