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いつか願ったこの瞬間。
彼女は深く息を吸い込むと叫んだ。
「私は、あなたと、みんなと、一緒に、幸せに、なりたいっ!!」
一言一言に呼吸を加えて大きな声で叫んだ。
彼女は同時に瞼の裏でせき止められた涙が溢れるように出た。
彼女は大きく深呼吸した。
頬の光が反射し彼女を綺麗に見せる。
叫び足りないのか彼女はもう一度息を吸った。
彼女の涙を拭った。
黙って頷く。
彼女の涙はまったく止まらない。
だったら――
優しく口付けをする。
彼女の温かみが口から一気に身体に広がる。
全てを満たされたこの感じ。
―彼女の傍に居たい―
―彼女が闇なら、この俺が光になる―
―光はどんな闇も必ず救う―
―そんな光りになりたい―
―彼女を引っ張っていく―
―誓おう―
―あんたは俺が護る―
fin,
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