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『れんー!まってぇ!』
俺は今、夏の真っ只中、幼なじみと歩いている。
『れん!』
「もう、は、やくっ」
俺は熱い道路に立ち止まり、幼なじみを待つ。彼女の名前は、西島 美紀。中学からの幼なじみだ。ミホシを出るとき彼女もちょうど西浦に転校する所立ったため、ミホシ時代から俺のことをよく知ってる。
美紀は、テンションがいつも高くて、時にウザイ。でも、頼りになる。
そんな美紀に片思いして、早二年。いまだに気持ちもつたえていない。
美紀は、野球のマネージャーだから会いすぎて余計に緊張するんだよなぁー。
『何、突っ立ってんねん!行くで!』
「うおっ」
見てのとおり美紀は関西地方出身らしく、関西弁が交じっている。まぁ、そんな所さえも愛おしいと思う。あ、俺、美紀に惚れすぎだっ。
そんなのとは裏腹に、美紀は俺の鞄を掴みグランドに駆けて行った。
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