第三章 憂鬱な入学式

52/52
前へ
/576ページ
次へ
『取り敢えず、闘技場集合な? じゃ、来いよ!』 「……いや、何で…?」 ――ブツンッ…ツーツー… …は? いや、何がだよ!? …くそ、訳が分からん…。いきなりかけてきて、唐突に切りやがった。そのツーツーという音も、どこか虚しい…。 「…確か闘技場って、北校舎だよな…?」 もちろん返事はない、独り言だ。 …でもなんで、闘技場集合? 闘技場っつう大層な名前がついているぐらいだ。試合でもしているというのだろうか? 取り敢えず、良哉が呼んでいるから早く行きますか…。 俺は紺色のブレザーを再び羽織り、玄関へと向かった。
/576ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13354人が本棚に入れています
本棚に追加