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クウ『またやってる………』
現在、晩御飯を食べている。様々な料理が置かれた食卓を家族で囲み楽しく食す……
普通なら暖かみのある光景なのだが、太刀花家の食卓では常に火花が散っていた。
カイ『あっ!そのから揚げ僕が狙ってたのに!』
ツクミ『早い者勝ちだ。食事中に騒ぐな。』
この言い合っている少年と青年のせいである。
この二人、大層仲が悪い。初対面の印象が良ければこんな事にはならなかったはずだが、初対面も酷かったこの二人。
犬猿の仲、水と油、両方当てはまる程に酷い。
クウ『二人とも……やめてよ……いっつも喧嘩して……』
コゲンタ『諦めろ、クウ。こいつらの仲の悪さは一筋縄でどうにかなるもんじゃねぇよ。』
コタロウ『我らにもどうにもできんのだ……』
彼らの式神はすでに諦め、無視を決め込んでいた。
クウ『うぅ………今日はソウタロウさんもいないし………どうしよう……』
いつも二人をなだめているソウタロウは町内会の行事で今夜は不在、今日二人を止める人間は居ないのだ。
リク『二人ともやめなよ、食事t……』
カイ『だいたいなんだよ、あんたは!いっつも、僕に突っ掛かってきて!』
リク『だから、やめてって食z………』
ツクミ『何っ!?それは違うだろう!お前が先に突っ掛かってきてるんだろ!』
リク『クウも迷惑してr……』
カイ『いーや、あんたが先に突っ掛かる方が多いね!』
リク『だからn………』
ツクミ『お前の方が多いな!』
リク『やめy……』
カイ『何を!!』
リク『ふt………』
ツクミ『何だと!!』
リク『………………』
何度も止めに入ったがことごとく無視されたリクはゆっくりと立ち上がった。
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