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太白神社に向かう途中で出会った天流・地流の宗家一行、ユーマとリクは顔なじみで会ったためかお互いの同行者にも普段どうりに接していた。
カイ『さっきは緊張したなぁ………いきなり地流宗家のユーマさんに会うなんて思ってなかったし……』
ユウ『僕だってそうだよ。まさか天流宗家も呼ばれてるなんて思ってもなかったし…』
同行者の二人もだいぶ打ち解けてきているようだった。
クウ『……………』
そんな二人の後ろからついて来ているクウは二人が契約した二体の白虎を見比べながらユウにも視線を移していた。
ユウ『ん?確か君はクウ君だっけ?どうしたの?』
クウ『あ………』
カイ『ちょ……クウ。』
クウの視線に気づいたユウは振り返りクウの視線に合わせて中腰になったがクウはすぐさまカイの後ろに隠れるのであった。
カイ『悪いな、ユウ。クウは僕達以外の人に会うのは初めてなんだ。』
ユウ『そうなんだ。ごめんね、クウ君。びっくりさせるつもりは無かったんだけど……』
ユウは申し訳なさそうに笑い再び歩を進めた。
そんなユウの姿を見ながらクウは二匹の妖怪に話し掛けた。
クウ『テン、ジン……ユウの事どう思う?』
二匹の妖怪はユウに気を許せるらしく、それを伝えるそぶりをした。
クウ『そうだよね……大丈夫だよね。カイよりも大人っぽいし……頼りになりそうだし……』
二人(主にカイ)には聞こえないように二匹の妖怪に話し、そのあとクウは急いでユウの元に向い彼の服を掴んだ。
ユウ『クウ君?』
服を捕まれた事に気づきクウの方を見たユウにクウは
クウ『ユウ………さっきは逃げてごめんなさい……僕ユウの事嫌いなったんじゃないよ。』
ユウ『クウ君………分かってるよ。クウ君はそんな子じゃないってね。』
ユウは微笑み、クウの頭を撫でた。
クウはますますユウはカイよりも大人っぽい第一印象を持ったのであった。
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