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コゲンタ『クウ、お前俺とランゲツも見比べてなかったか?』
ランゲツ『確かにそうだな…何故見比べていたのだ?』
先程まで黙っていた二体の白虎が自分達を見比べていたクウに話し掛けた。
クウ『なんでランゲツは白虎なのに黒いの?』
ランゲツ『ヌッ!?そ……それはだな……』
クウの容赦の無い質問に冷や汗をかきながらもあれやこれやと説明するランゲツの姿にコゲンタはおろか闘神士二人も声を殺して笑っていた。
ランゲツ『----……という訳なのだ。』
クウ『ふーん………式神って不思議だね。』
決死の説明によりなんとか納得をクウを見て、ランゲツは内心で安堵のため息を吐いた。
クウ『あ………あと…』
もしやまだあるのかと内心警戒し始めたランゲツを他所にクウは再び話し始めた。
クウ『ランゲツの方がたくましいね……』
コゲンタ『んなっ!?』
ランゲツ『むぅ………』
容赦無い純粋無垢な言葉の刃はコゲンタへと飛ばされた。
クウ『コゲンタは何となく子供っぽい体つきだし……虎よりは猫っぽいし……ランゲツは体つきもしっかりしてるし……いかにも虎って感じだよ。』
コゲンタ『ぐ………く……クウ…テメェ………』
カイ『お、落ち着けコゲンタ。クウに悪気はない……クク……』
コゲンタ『カイ、テメェも笑ってんじゃねぇよ!あと、ユウとランゲツもだ!』
情け容赦の無い無垢な言葉は一体の白虎の心をズタズタに痛め付けた。
ランゲツ『す……すまん…だが、あそこまで言われると笑いが止まらんのだ……』
ユウ『ふふふ………なかなか酷い言われようだね……』
コゲンタ『テメェら………ふざけんなぁ!!』
コゲンタの悲痛の叫びが響く中何故こうなったのかが理解できない元凶は首を傾げるだけであった。
リク『みんな楽しそうで何よりだね。』
ユーマ『打ち解けるのは構わないが……騒がしくないか?』
リク『気のせいだよ。さぁ、モンジュさんを待たせる訳にもいかないし急ごうか。
ユーマ『そうだな。』
三人より先に行っていた天地の宗家は自分達の後ろで何が起きたのか知るよしもなかった。
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