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そこで士稀はチラッと玲を見る。玲は頷き中野や野球部員にあるプリントを配る。
「これはまだ仮でしかないが、理事長と話し合い決定されるのは間違えないだろう」
プリントに書いてあることを読みざわめき出す。
「ちょ、ちょっと待てよ、俺は原野に頼まれてやっただけで…」
「俺もです。キャプテンにいわれてしょうがなくやっただけですよ」
野球部員からは「自分は悪くない。悪いのは原野だ。」と口々に言い合う。
対して原野はふっと鼻で笑う。
「お前ら嬉しそうに着替え覗いてたじゃないか。先生の撮した動画も興奮してただろ?」
それには何も言い返さない。いや、言い返せないのだろう。
「どっちしても処分は変わらない。中野先生は懲戒免職。野球部は停学、主犯格となっていた三年は退学だ」
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