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「大丈夫だ。髪と瞳の色は、俺が魔法で変えてやるからな」
「そう言う事じゃなくて!!私が貴方…。お義父さん達以外の人間を嫌ってるのは、知ってるでしょ!?」
どうやら、この男は十年前に、セリスを拾った男の様だ。
セリスはキッと義父を睨む。
「だからこそだ…」
「えっ?」
「お前を拾った時から、魔法と武器の扱いを教え、知識も与えてやった。今では、この世界の頂点に立てる程の実力を身につけてくれた」
「………」
セリスは、義父の言葉を黙って聞いている。
「だが、幸福は与えてやれなかった」
「わ、私はお義父さんがいるだけで、幸せなの!!」
「そう言ってくれるのは、嬉しいんだがな…。なら俺が死んだ時どうする?」
「それは…」
答えれず俯くセリス。
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