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元々微弱な光を発している大理石が、カッ!と強く淡い光を発生させる。
「な・・・!!それは聖・・・召」
「聖召石。流石に知っているか。この世に幻獣を呼び出せる存在すら隠された聖なる石。・・・かの【大崩壊】の直接的原因がこいつらしいな」
「ツァーク、まさか・・・」
「おまえの相手はこれで事足りるだろう・・・。いでよ冷気の化身【メビウス】」
ツァークの持っている聖召石が一際大きな輝きを発する。
それだけで大気が地が空気さえも震え、時限を歪めさせる。
現れたのは全身が青色の艶やかな女性。
けれども人間ではないことは明らか。
彼女がその場にいるだけで周囲の空気が冷やされ、目に見える冷気となる。
それ、は何も喋らない。
一時的な契約者であるツァークの忠実なるしもべとしてサルカンの前に立ちはだかる。
「じゃあなサルカン。もう会うことはないだろう」
「待て!ツァーク!!」
黒馬に乗ったツァークが彼方へと走り出す。
追いかけることは許されない。
目の前にはこの世に君臨した異質な化身。
それもかつてこの世を崩壊させた化け物ときた。
「・・・どうする・・・?」
サルカンはわずかに重心を低く落とす。
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