マッチョ売りの少女

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「どうでぇ喜恵の具合は?なんか不都合でもあるのかい?」 「守護霊が入れ替わってます。それが筋トレに夢中になる理由です」 「入れ替わるって…、守護霊ってのは生まれた時に憑いたら死ぬまでそのままじゃねぇのかい?」 「もちろんそういう人もいます。だけど僕の母さんの話だと一生に一、二回変わる人が多いみたいです」 「あぁ宗一郎ちゃんの母ちゃんかい!いい女なんだよなぁ、特に乳がデカイのがいい!今日も揺れてたかい?」 喜恵ママは普通にグーでシモネタオヤジを殴った。 「ごめんね宗一郎君こんなバカオヤジの相手させて…。それで喜恵の守護霊は…?」 「だいたい守護霊は御先祖の中で生前に徳を積んだ方がなります。あとは生きていた時に深い関わりが有った方とか…。飼っていたペットが守護霊になったりもするんです。まぁ動物霊はどうしても格が下になるので『主格の守護霊』にはなりませんけど…。とにかく『まったくの無関係』な霊が守護霊になることはまずあり得ません」 「はぁ…」 「一応お尋ねしますが…、生前に筋トレばかりしていた御先祖や知り合いは?」 「いや…、そういう人はいないと思うけど…」 このスコーピオン向井は『まったくの無関係』な霊。 その赤ずきんちゃん風の女の子の仕業か…。 早く手を打たないとこの街はムキムキだらけになって、そこら辺でポージングする人が続出してしまう。
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