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まぁ悪い奴じゃないのは確かだ 悪かったら俺なんかそこら辺にほったらかしてるだろうし… 「ありがとう…」 急にお礼を言われた 『…何が?』 「俺、海外に住んでたから… 日本に帰って来てからは友達いなくて… 憂なら友達になれるかなーって思って…」 何かそう言われると… しかも海外…ですか でもせっかく日本に戻って来たのに友達がいないのは淋しいよな… 『…俺で良かったらいつでも話聞くよ』 「…やっぱり憂は優しいね」 『優しい?優しくなんかないっての!』 「そうだね。遊びで付き合っちゃうもんね」 『う…』 「冗談だよ」 隣で笑う朔夜を見て思わずこっちまで笑ってしまった… 何か憎めない奴だな… 「…携帯鳴ってる」 『え?』 思わず自分の携帯を見た あー…また彼女からだ 意外としつこい子なんだな… 「出たら?」 『別にいいよ。めんどくさいし…』 「………冷た」 『うるせっ!』 「やっぱ出かけるのはなし。今日は…」 『ああ!』 思い出した! 尾澤さんにお礼を言わなくては…! 「何?」 『俺、尾澤さんにお礼言わなきゃいけないんだよ!』 「…別にいいんじゃない?」 『その為に俺は居酒屋に居たんだよ!』 「…わかったよ。夜なら多分店にいると思うから… 後で連れて行ってあげる」 『…マジ?』 「うん。だから夜までいろいろ憂の事教えて」 『おう!』 良かった… 次こそは寝ないようにしないと… .
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