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どんどん車が家から離れていく… ちらっと朔夜を見てみる 相変わらず綺麗な奴だな 薄暗い車内の中でたまに当たる光が朔夜を照らし出す シルバーの髪が妙に輝いている 『……いつまでその髪にしてんだ?』 「これ?何気に気に入ってるからずっとかな?」 『ふーん…』 あまり会話がないまま車は進む 「…………」 たどり着いた先は何故か近くの港だった よくわからないまま俺達は車から降りた 「…夜の海って、何かいいよね」 なんだ? 『まぁ…嫌いじゃないけど』 「うん。」 『…』 どうしたんだ?何か様子が変な気が… 「ちょっとイライラしてたんだけど、 憂の顔見たら何か落ち着いちゃった」 『…何かあったのか?』 「んー…ちょっとね。」 なんだ…話聞いて欲しかったのか? ふと朔夜の視線を感じた 「今日ね、尾澤の居酒屋に行ってたんだけどね。」 『お、おお』 「尾澤から聞いたんだけどね、俺がいた時他の席に憂の彼女が友達と来てたらしいんだ」 『へぇ…』 って事は朔夜は俺の彼女を見たのか… 「憂の彼女見たよ。」 『いや、そんな事は別にいいから…何かあったのか?』 「うん。憂の彼女見てむかついた」 ………… 『あの…それだけ?』 「うん。会話が聞こえたんだけど、憂の事言ってた」 あいつ…何言ってたんだ? 自分の事を言われてると嫌でも気になるじゃないか! 「メールが返って来ないとか…別にそんな事は良かったんだ」 『うん』 「その後憂の彼女が言った言葉にイライラしちゃった」 『…あいつ、何か言ってたのか?』 「…憂は誰が行っても付き合える楽勝男…だって」 なんだとー!? 確かに来る者拒まずだけど誰とでもってわけじゃねーぞ!! 『へぇ~…』 明日彼女と別れよう… 「酷いよな。憂の事何も知らないくせに… 彼女、遊ばれてるだけなのにね」 『そんな風に思われてたんだな俺… やっぱもう遊びで付き合うのやめる!』 そうだ!これを期にやめよう! 「うん…」 .
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