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もうすぐ辿り着く… ふらふらと歩きながら朔夜を見た 『そういえばお前…車は?』 「家」 『そりゃわかってるよ。乗って来なかったのか?』 「めんどくさかったから…」 『…歩きの方がめんどくさいだろ』 「だって…キー回してエンジンかけなきゃ動かないじゃない」 車と言う乗り物は普通そうだろ… まぁ今乗せられると確実に吐く 「たまには歩くのも悪くないしいいじゃない」 『まぁ…』 俺は常に歩きだけどな 「ほらっもうちょっとで憂んち着くんだからしっかり歩いて」 『………ぁぃ』 そして玄関にうなだれるかのようにもたれ掛かる 一応意識はあるんだけど身体が… 「こらっ寝ちゃダメ!家の鍵はどこ?」 『んんー…ポケット…』 「どこの?」 『…ズボン』 「……えっ(喜)」 何喜んでんだよっ 探される前に自分でポケットをあさった 「…あ」 あった! 『ほら…鍵』 「………はぁ」 しぶしぶ受け取り鍵を開けた これで安心して眠れる… 家の中に入った瞬間、俺は靴も脱がずに玄関で寝っ転がった 「…こんなとこで寝るの?」 『うるせー…』 床が冷たくて気持ちいい… 「……しょうがない子」 靴を脱がされた 「ほらっ俺に捕まって」 『……ゃだ』 「そう…じゃあ今ここで脱がすから」 ……脱が…… 『やめろ!!』 「なんだ。動けるじゃない」 あぶねー…今の一言で目が覚めた そうだ…こいつは何をするかわからない奴と言う事をすっかり忘れてた .
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