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辺りは真っ暗だった。
ここは部屋なのかわからなくなるほど真っ暗だった。
『お願い…』
また声がした。
声のしたほうを振り向いた。
そこには青白く、しかしハッキリと何かが立っていた。
おかっぱの少女だった。
私は昼間の事件を思い出し、恐ろしくなって動こうとするが動けない。
『お願い…私をみつけて…』
『私はお昼の11時頃、あの場所に……』
近寄ってくるわけでもなく、ただ寂しそうにこちらを見て、ひたすら『お願い』と繰り返した。
『11時頃って…私達がついた頃やん』
頭の中で島についた時のことを思い出した。
『あの時…あなた達は近くにいた…』
『お願い…私をみつけて…』
そういって青白い少女は消えた。
そして私は目を覚まし飛び起きた。
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