第一章 -旅立ち、そして-

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とりあえず、外に出る。 待ってても、博士は来ないだろう。 「さて…」 ポケモンが生息するであろう草むらへ向かう。 …意外に草長いな。 膝下まで来ている。 そんなもの思いに耽っていると。 「おーい待て、待つんじゃあ!」 「…」 聞こえてきた声に足を止め振り返る。 多分オーキド博士だろう。 ゲームでは声がないから推測ではあるが、見えた姿で、それは確信に変わった。 「危ないところじゃった。草むらでは野生の人形が飛び出す!」 息を整えながらの博士の台詞に疑問が沸く。 「…人形?」 さっきのライバルといい、何かがおかしい。 ポケモンは最新の物に通じているわけではないが、『人形』とは呼ぶまい。 とはいえ権威であるオーキド博士が言い間違えたとも考えにくい。 「…とりあえず儂について来なさい」 「はぁ」 いつの間にか話が進んでいたらしく、博士に連れられ研究所へ向かう。 …考えすぎたか、頭が痛い。
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