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そんなこんなで混乱しながら研究所に再度入る。
「博士遅いー」
「いやぁすまんすまん」
茶がかかった髪の女性の非難を軽く流しながら。
「ほれ、ケイ!」
こちらを見て。
「そこに三つの陰陽玉があるじゃろう。それらは人形トレーナーとして昔ならしたもの!」
自慢げなのはいい。
だから人形って何だ。
ポケモンじゃないのか。
「今は三体しか残っとらんが、お前に好きなのをやろう。さぁ選べ!」
「…はぁ」
台詞はほとんどそのままなのに、何だろうなこの違和感。
「あーずるいー!博士ー私にもー!」
「まぁ慌てるな蓮子!お前とメリーにも選ぶとよい!」
…蓮子に、メリー…ね。
聞き覚えのない名だな。
「先どうぞ?私達は別に後でも構いませんから」
メリー…という人にそう言われ、とりあえずモンスターボール…ではなく陰陽玉を覗く。
「…人?」
明らかにポケモンではなく、人型だった。
ただ、普通の人に比べ、異様に小さいが。
「ほう、ちびれいむにするのか?」
博士に尋ねられる。
育てやすいって…いや、待て。
何だこれ。
「他も見て…少し考えます」
言って、他も見る。
順にちびさくや、ちびまりさ。
…待てよ。
れいむ、さくや、まりさ。
この名前確か…東方、だったか。
どこかで聞いたと思ったら。
東方とやらは偶に名前を聞くぐらいで知識がないため、ほとんど知らない。
「……」
まずい、属性がどうなるのかさっぱり分からん。
まぁ好みで構わないのかもしれないが、別に誰が好きというのもないし、困ったものである。
「…俺は後でいい。そっちが先に選んだらどうだ?」
結局それが、俺が出した結論だった。
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