第二章

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『オハヨー』 『おはよ』 『はよーざいまーすー』 キャハハハハ...ウンウン ダヨネ~ ブォンブロロロ チュン.チュン...チチ.チュン カツカツカツカツ ザワザワ ガヤガヤ 朝は色々な音がする。 挨拶する人、談笑する人、車の音、鳥の声、歩く音………… 雑踏の中にまみれて、平和だなぁ~と思う。 タッタッタッ タッタッタッタッタッタッタッ ……………ん? なんの音だろ? タッタッタッタッタッタッタッタッ 『優華おっはよ~~!!!!』 バッシーン!!!! っっ!!!!!?? 『って優華、今日かなり気合い入ってない?合コンでもあるの?デート?』 『ぃったーーーぃ!!!!ってあんた、朝からひっぱたく事ないでしょぉー!!??』 『キャハハハハ!!!!ごめんごめんっ。優華なら平気かと思って。笑』 『あたしか弱いから、骨折れちゃったかも………』 『あ~、はいはぃ、そりゃ良かったですね。イケメン探して看病してもらえっ』 朝からじゃれ合っているのは親友の麗(レイ)だ。 麗は同じ学校に通う高校二年生で、一年の頃からの仲良しだ。 身長147㌢の小柄で、かなりスタイルも良く、美人だ。 その割には、それを鼻にかける傲慢さがなく、サバサバしていて男っぽいのだが、かなりの人見知りである。 なので、見た目で告白してくる奴は後を絶たないが、性格を知るとあまりの男っぽさに呆れられてしまう。ある意味、素直過ぎてしまうとゆーか………裏表がない。 その点、優華は身長157㌢でまぁまぁのスタイルだと思う。ただ、難点は胸がGカップもあって、バランスが悪い。 麗と性格は似ていてサバサバしているが、優華は猫を被るのがうまい。 『はぁ~ぁ、麗は黙ってれば可愛いのになぁ~。』 『黙ってればって、何よぉ~。あたしはいつでも可愛いわよ。』 『あ~、はいはぃ。麗はいつでも可愛いですね!』 『何その言い方ぁ~!優華ちゃんひどぉ~ぃ。泣』 ♪キーンコーンカーンコーン♪ 『やばっ!!予鈴鳴っちゃった!!!!麗走るよ。』 『ぇえ゛、優華待ってよぉ~』 『早くしないと遅刻になっちゃぅ!!早く、早くぅ~』 『待ってってばぁ~』 『教室まで競争ね、負けた方はジュース1本』 『くそ~、優華に負けてたまるかっ』 二人で教室までの距離を全力で駆け抜け校門をくぐった。
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