1-2 紅魔の館

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レミリア「そう言えば魔理沙、アナタは何しに屋敷に来たのかしら?……また、パチェの本を盗みにきたの?」  薄青い髪と薄い桃色の服を着た館の主、レミリアは、真紅の瞳で魔理沙を見つめながら問いかけると、魔理沙は忘れてたと言わんばかりの表情をした。 魔理沙「しまったー!!こんなことしてる場合じゃなかったぜ!!」 レミリア「その様子だと、パチェの本がらみではないみたいね……」 魔理沙「ああ、そうだぜ!!実はさ、霊夢の神社裏にデッカイ穴ができてよー、自分達ではどうしようもないから、とりあえず皆に報告しようって話になったから、私はよく来るココに知らせに来たんだぜ!!」 レミリア「あら、じゃあさっきの大轟音は地震じゃなかったのね……。フランが、『地震が来た地震が来た』ってずっと地下で騒いでいたんだけど……」 咲夜「でも何故、よりにもよって、博麗神社なんでしょうね……」 咲夜が今回の異変の発生地が博麗神社であることに疑問に持つの無理はない。 この幻想郷にとって、博麗神社はなくてはならない存在であり、滅多なことでもない限り、神社に手を出そうとする輩は、この幻想郷にはいない。  ただ、最近山の山頂に引っ越してきた外界の神社の神や、天界に住む天人くずれの娘といった例外がたまにはあるが、それ以外は基本的に神社や巫女に手を出そうとはしない。 魔理沙「それは、私に聞かれても困るぜ……。まぁ、他のメンバーは、多分萃香が集めてくるだろうしな……。とにかく今は博麗神社へ来てくれ!!」 魔理沙は、自分だけでは状況の判断ができないことをレミリア達に伝えると、レミリアは飲んでいた紅茶を飲みほし、ため息を吐くと、ゆっくりと椅子から立ち上がった。 レミリア「仕方ないわね……。咲夜!博麗神社に向かうわよ!!出かける準備をお願いね!!」 咲夜「かしこまいりました」 レミリアの命を受けると、次の瞬間には咲夜の姿が消える。 レミリア「美鈴、留守番と壁の修理をお願いね……。さぼったらどうなるか、わかっているわね……」 美鈴「……き……肝に命じます……!!」 レミリアが長い赤髪に緑色のチャイナ服を着た女性、美鈴に後の事を頼むと、出掛ける準備を始めた……その時である。
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