第1部[時空幻想編]

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 多大な犠牲は出したが、『始まりの神』が深い眠りについてる間、世界は目まぐるしく復旧し、発展することになり、『始まりの神』が深き眠りから目覚めた時には、世界は既に『始まりの神』が知ってる時以上の発展を成し遂げた世界へと移り変わっていた……。  自身が引き起こした大戦争も、今となっては神話の一部として語られているだけであり、そこに『始まりの神』の居場所は無かった。  『六星界』、『幻想界』での居場所を失った『始まりの神』は、『時空郷』の世界でしか生きられぬ身となり、退屈をしのぐために、異次元世界への旅をすることになった。  長い長い時を超えて、『始まりの神』は次元世界の世界という世界を旅し続けてきた。  そして、長い長い旅の果てに、『始まりの神』は自身の『存在』を認め、居場所を与えてくれた『存在』と巡り合えることとなったのだ……。  この物語は、『始まりの神』と『始まりの神』に居場所を与えた異次元世界の住人達が、お互いの素性を既に知った状態から始まる。 実際は、『始まりの神』と異世界の住人達が仲良くなるまでの過程があるのだが、その話は別の機会に語るとしよう。  数多に広大に広がる次元世界……。  本来、それぞれ異なる次元世界同士が交わることは決して無い。 それは当然、異次元世界同士の住人達が互いに親交を深めることも不可能ということになる。  だが、そこに〝それ〟を『可能』とする『存在の力』が働けば、如何なる『不可能』なことも瞬時に『可能』となる。  『不可能』を『可能』に変える程の強大な力を持ち、全ての生命の根源の力と呼ばれる『存在の力』……。 その『存在の力』を司り、操る能力を持つ『時空郷の創造神』である『始まりの神』……。 あらゆる能力を凌駕する強大な彼女の能力が、異なる二つの異次元世界を繋げた時、世界は新たなる幻想曲を奏でることとなる。  他の異次元世界の住人達が決して知ることのない、世界でたった一つだけの幻想曲が、今、静かに、ゆっくりと奏で始める……。 東方時空郷~Fantasy of WHEN THEY CRY
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