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序章―ユイナ―
この世界の人は赤い血と黒い血のどちらかが流れている。
ほとんどの人は黒い血を持っていて,普通の民として暮らしている。
そして,ほんの一握りの人間だけが赤い血を持ち,彼等は各国々の王族として黒い血を持つ民の上に立っている。
しかし,赤い血を持ちながら、私、双子の姉のユイナと双子の弟のスペル、そして、クレア母さんは王族ではなく普通の民として暮らしていた。
赤い血を持っていることを隠しながらだったけど、それでも十分楽しかった。
幸せだった。
こんな毎日が続けばと、いや、続くだろうと……。
私は思っていた。
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