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―――よーい、始め
試験監督のその声で教室の中にいる人間達は一斉に紙切れ一枚を裏から表へと返す
(えっと‥名前‥新道誠一っと‥)
え?何の試験だって?別に国家資格とかそういうんじゃなくて、
(受験番号っと‥)
普通に高校入試ですよ~
(よしっ!やるぞ!)
俺、新道誠一は今年高校受験を迎えることになった。
静寂の教室、ペンで何か書く音、誰かの咳、そんな狭い教室にざっと30人はいるだろう受験生。
の中の一人が俺だった。
誠一は昔から武道を習っていて、武術には自信があったが
(は?数学?知るかっ)
致命的なほどバカだった。
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