その10 エピローグ

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2年後――。 「はあ…」 私はジュース片手に依頼書を見ながら溜息を吐いていた。 「なんかしょっぱい依頼ばかりなんだよね…」 横と前に2人の少女…が座っており、私の前に座る少女…が口を開いた。 「仕方ないだろう。ここは新設したばかりのギルドだ。良い依頼等回ってこないさ」 私は納得いかない表情をする。 「それはそうなんだけど…」 横に座る少女は、ギルド饅頭、ギルまんをもくもく食べている。黙々ではなく、もくもく。 「もく…もく」 よほどおいしいのか、少女のネコミミが動いている。…アレ、髪の毛のハズなんだけど。 「しかしまぁ…イャンクックだとか、今更ねぇ…。まぁ仕方ないか…」 受付に依頼書を出そうかと思ったその時だ。 「すみませーん!このギルドにスッゴい強いチームが来てるって聞いてきたんですけど!」 威勢よく1人の少女が入ってきた。フルフル亜種の装備を着込んでおり、ふむ、成長具合からして14、15歳といったところか。 「その人達に手伝って欲しいクエストがあって…」 入り口近くにいたゴッツい野郎共が声をかける。 「そいつは俺達の事だぜ」 ああ…なんてお約束展開。 「え、あなた達…」 さて、ちょっと助けてやるかと思って立ち上がると、男達が吹っ飛んだ。見ると彼女の片手には金色の片手剣が握られている。 「ほら…私より弱いじゃないですかぁ…」 …出オチですか。 それを見て、私の前の少女…が感心している。 「何とも元気の良い子供だな。しかし私だけ少女の後に間を空けるのはやめてくれないものか」 いや、キミも独白を読み取るのはやめてくれないか。 ふと目を戻すと、吹っ飛んだヤツの仲間と思われる男が、元気な少女の背後から大剣で襲いかかろうとしていた。 「てんめえ…え?」 私は横に立てかけておいたボウガンで、男が大剣を振り上げた瞬間、大剣を撃ち抜いてやった。まさか折れちゃうとは思わなんだが。 「あー……ごめん、ほんとごめん。そんなナマクラだと思わなくて」 周りがざわつく。どうも私のボウガンを見て騒いでいるらしい。
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