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その日の夜。
なぁんで番号しか書いてないんだろう…
でも…がんばろう!
『090の…………』
発信ボタンを押す。
呼び出し音が聞こえるけど…
自分の心臓の音の方がよっぽど大きい。
お願い!出ないで!
「はい。」
出ちゃった…
『あっ…あのっ!堺 遥香です。その…』
「掛けてこないかと思ってたよ。」
『ごめんなさい…』
「それは断るって意味のごめんなさい?」
なんか勘違いされた?
断ってもいいの?
「遥香ちゃん?そんなに俺が嫌?」
『あの…今のは電話掛けるの遅くなってって意味で…
断ってもいいなら…』
「拒否権はない。与えたくない。」
やっぱり…
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