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「俺の人生ろくでもなかったな…」
独り言を呟く
「こんな事ならもっと色々やっときゃ良かったぜ」
体を大の字に横たわる
真っ白い天井を見つめて回想する男
頭の中をグルグルと色んな出来事が駆け巡る
「死に際に走馬灯を見るって、こういう事を言うんだろうな」
アラガ
抗う事をなくした思考が冴える
フィルムの様な走馬灯の1コマがパッと目に浮かんだ
「母さん」
笑顔の母
「そういや、今日は母さんの誕生日じゃないか!」
「俺ってやつは…本当親不孝だな」
男は目を閉じ深く息をはくと
激しく胸を上下させ
ぅううう"っと声を上げ涙を流した
「ごめん…ご、めん…よ…かぁ‥さん」
残り【7分】
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