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男は不可思議が今よりも
写真のその時を
懐かしみ深く思い出に浸っていた
「そういやガキの頃
体が弱くて、よく母さんに心配かけたっけな…」
写真を胸ポケットにしまい
ふぅ。
と息をはくと
ハサミを右手にしっかり持ち
意を決して
それを爆弾の配線へと伸ばす
ハサミの柄を開くと
その刃の中央に導線を挟む
導線に被せられたビニールの色は…
赤
微かに手が震える
だかそれとは反して
男の眼差しは鋭かった
残り【1分】
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